2018/06/01

ブリュッセルにて その4


2018年4月21日。
シネマノバでの上映の日です。



夜8時からの上映でした。
私とニコラは4時頃に劇場入りしました。

ノバは毎日映画をやっていません。
非営利の団体で、スタッフで協力しながら映画館を運営しています。
質の高い良い映画をみんなで選んで上映している映画館です。
企画を立てて、大体は週末の夜の営業です。



今回は日本の山形国際ドキュメンタリー映画祭特集です。
「風のたより」のほかに、
「ニッポン国VS 泉南石綿村」、「選挙に出たい」、「獨自存在」、「MACHINES」、
「あまねき調べ」などを上映しています。



まず、ニコラが劇場を案内してくれました。
とても素敵な劇場でした。



映写室も見せてくれました。
映写はデニスが担当です。





地下にはバーがあります。
これまたとてもかっこいいバーです。




マリクレアーがバー担当です。
彼女はイギリス人。



今夜の食べ物はアフリカの料理。
結構ボリュームがあります。




ニコラは私にドリンク券・食事券を渡してくれました。
早速ベルギーはブリュッセルの地ビールをいただきました。
ホント、ビールが美味しいところです。



そして、劇場に戻って画と音のチェック。




なかなかいい感じで、上映は楽しみです。



そして外の道路に面したところにポスターを貼ったり、看板を出したり。
私も一緒にポスターを貼っていました。
すると、風のたよりのポスターの前に立ち、じっと見ている青年がいました。
「この映画、今夜上映しますよ。」
と私は英語で話しかけました。
すると、
「この映画館、前から気になっていたのだけど、一度も入ったことないんだ。
この映画はどんな映画なの?」
と彼は私に尋ねました。

とても澄んだきれいな瞳の青年でした。

私はこの青年に見てもらいたいと思い、一生懸命英語で説明しました。
優しい彼は、「いいよゆっくり話して」と言ってくれたのですが、
私はニコラに助けを求め、フランス語で説明してもらいました。

ひとしきりニコラの説明が終わると、
「ワーオ、君がこの映画をつくったの?僕はラッキーだ。つくった人に会えるなんて」
というようなことを私に言いました。
「そうよ。あなたはラッキーよ!だからぜひ今夜観に来てね。」
と私は言いました。
「うん、見にくるね!」
といって彼は劇場を後にしました。



ヤマガタ映画祭の上映記念につくった「風のたより」手ぬぐいも受付に並べました。
キリよく10ユーロにしました。



今夜、日本語とフランス語の通訳をしてくれるアヤさんもやって来ました。
彼女も映画をつくっている人です。



そうこうしているうちに、お客さんも来はじめ、上映時間になりました。
あの瞳の綺麗な青年は本当に来てくれました。しかもカッコイイ弟を連れて。



私は一番後ろの席に座り、みんなと一緒に見ていました。
ああ、やっぱり劇場でみるのは最高だなあ。としみじみ思いました。
みんながすごく集中して見てくれているのを感じました。

後半が始まって半分くらいの時、あの兄弟が私のところにきて
「残念だけど、帰ります」
と言いました。

劇場の外に私も出て話してみると、
「出てくる人たち、動物が素晴らしい。僕は大好きこの映画。最後まで見られないのが本当に残念だけど、終電に乗らないと家に帰れないから。」
と彼は言った。
「えー、泊まっていけばいいのに。」と私。
「とても残念だから、今度また上映するときに連絡しますね。」と言って、
メールアドレスを交換しました。



そして記念に手ぬぐいをプレゼントしました。



映画が終了したのは夜11時過ぎ。
確かに終電なくなるわ。


ニコラが、私がブリュッセルに来たことを、僕たちのギフトだと言ってくれました。
私こそ、上映していただいて、きめ細かくもてなしていただいて、ここでの上映は私へのギフトだと思います。




そして質疑応答をしました。
どんな風に撮影をしたのか、
上映はどういう風にやっているのかなど、
結構質問が出ました。

そして自主上映をやりたい人がいたらぜひ声をかけてくださいということも言いました。
フランス語で通訳してもらい、きちんと伝えられて嬉しかったです。
ニコラをはじめ、ノバのスタッフの方々、
ミクちゃん、マリエーブ、アリス、本当にありがとうございました。

またブリュッセルで上映ができますように♪











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