2021/01/20

信級日記 令和2年秋 vol.67

2020年10月30日 晴れ

7:00 起床

撤収の日。

まず自分の部屋からパッキング。布団を畳む。

そして台所のパッキング。ゴミをまとめる。

掃除機をかける。

ごみステーションにゴミを捨てに行く。


浅野さん、メリーさんに挨拶にいく。持ってきた食料など、あげられそうなものはあげた。

関口家へ挨拶。ちょうどお昼だったので、ありがたくお昼ご飯をご馳走になる。


イチローさんの家にも寄る。

「ありがとうございました!またねー」

「あいよー」


また春に会いましょうと言ってみんなと別れた。


無事に撮影を終えられた。

ああ、ほんとうによかったー!


久しぶりに自分でキャメラを回し、失敗もあったけど、

少しだけだけど、日常を一緒に過ごさせてもらい、

みんなとの距離が少し縮まった感もあり。


体は疲れているけど、頭はまだコーフンしている。


次は新緑の頃に来たいと思う。

 

信級日記 令和2年秋 vol.66




2020年10月29日 晴れのち曇りのち晴れ

今日はメリーさんの日常の撮影。

10:00 メリーさんの家へ。

家のすぐ横には川が流れている。小さ橋を渡るとてっちゃんの家。

中村組の人たちが、川の脇に生えている木を伐採していた。

川沿いがこざっぱりしている。

ひかるちゃんが葉っぱを取っていた木もすでに切られていた。

残念だけど、仕方がない。

中村組の人たちが働いているところを少し撮影。

この辺りでは土砂崩れや、何か会った時には中村組の人たちが、直したり整備してくれたりしてみんなお世話になっているのだ。

メリーさんは家事で忙しそうだった。

きゅうちゃんもいた。今日は撮影のために学校を休んでくれた。

「あそぼーあそぼー」ときゅうちゃん。


「笹の葉を取りに行こうか」とメリーさんが言った。

昨日やす栄さんにご馳走になった時に、取り皿として使っていたのを見て、

早速やってみようと。

メリーさんは大きなザルを持って川沿いの道を岩本の方へ歩く。

きゅうちゃんは自転車に乗って張り切ってこいで行く。

岩本から右に曲がって、中道へ。

川沿いの道に脇に笹かかたまって生えていた。

きゅうちゃんと二人で葉を取ってザルへ入れる。

光が美しかった。

家に戻り、コーヒーを入れるメリーさん。

きゅうちゃんは段ボール遊びに集中していた。


コーヒーを飲みながら、加藤さんとの出会いのこと、育った町のこと、都会での暮らしのこと、植野くんとの出会い、きゅうちゃんの出産のこと、食べ物のこと、いろんな話をしてくれた。

今は大好きな信級で、会社の事務仕事を一手にやりながら子育ての日々のメリーさん。

ここでの暮らしをもっと発信していきたいという。


お昼はカレーを一緒にご馳走になった。

午後は畑仕事へ。

去年亡くなってしまったマルカさんの畑を借りてやっているそうだ。

きゅうちゃんは畑で虫取り。

畑仕事をしているメリーさん。

もう何年かしたら農婦って感じになっているのかもしれないなあと思ったりした。

畑から戻る途中、てっちゃんに会う。ひとしきり立ち話。

てっちゃんはひとしきり入院した時の話をメリーさんにしていた。

そして工場に届け物があるので、きゅうちゃんと歩いて行く。

カナタの工場はチカオさんの家のちょっと先にある。

そこでTシャツをつくっている。


途中、畑仕事をしていたヒロコさんと会う。

また少しおしゃべり。

メイン道路が1本なので、こうして近所の人とよく会い話をするのが

信級のいいところだなあと思う。


そして工場に届け物をして、下の川に降りてみた。

今、川の整備をやっているところで、工場のあたりは大きく変わったらしい。

木が適度に伐採されていて、川まで降りられるようになっていた。

結構スペースもあって日が出たら気持ちいい場所なんだろうなあ。

春にまた撮影したい。

撮影終了。

メリーさん、きゅうちゃんありがとうございました。



信級日記 令和2年秋 vol.65



2020年10月28日 晴れ。少し雲あり。

7:00起床。ストレッチ。

朝食。ご飯、味噌汁。

9:00 機材を積み込み、チカオさんの家へ。

今回はやす栄さんが中心になってマリーゴールドの花で染をやってみようと企画した。

参加者は宮福さんの奥さんのリカさん、メリーさん、香緒理さん。

リカさんは、一番最初に信級に移住してきた家族で、チカオさんの家のすぐ近くの家で暮らしている。

やす栄さん、リカさんで花をつんだり、煮出したり下準備。

香緒理さん、メリーさんも染める布を持ってやってきた。


天気も良く、和やかに準備が進んでいった。


ヒロコさんが、自分で染めたエプロン、はんてんを持ってきてみんなに着て見せてくれた。

チカオさんのはんてんも持ってきてくれて、二人で着て見せてくれた。

みんな大喜びで作業の手を止めて撮影させてもらった。

二人ともよく似合っていて、そしてとてもいい顔をしていた。

染めはどういう色になるかわからなくて面白かった。

みょうばんの定着液は色がビビットになり、クエン酸の定着液は大人しめの色になることがわかった。


お昼は、やす栄さんが用意してくれて、みんなで庭でご馳走になった。


見ても楽しめるマリーゴールド入りのご飯、煮物、野沢菜漬けなど。

やす栄さんが笹の葉をみんなに配った。

これを取り皿にするのだ。

笹はその辺にたくさん生えてる。葉を採ってきて綺麗に洗い冷蔵庫に保管しておいたとのこと。

素敵な美味しいお昼ご飯だった。


リカさんが帰り、その後、いうらちゃんといっちゃんが加わった。

ヒロコさんがいっちゃんをあやす姿が印象的だった。

私は夢中で撮影した。

16:00 片付け。みんなで記念撮影をした。


素晴らしい一日だった。


宿舎に帰って、機材整理などしていると、てっちゃんがやってきた。

中村組が家の前の木を切る間、ちょっと居させてと。

紅茶を入れて、DVDを見たりした。


そして私はさぎり荘へ風呂入りに行く。

また風呂で岩下の悦子さんに会った。

夕食もさぎり荘で食べていく。


今日もいい一日だった。


2021/01/19

信級日記 令和2年秋 vol.64



2020年10月27日 晴天

7:30起床。廊下に出ると気持ちがいい光。

ああ、宮平はなんか気持ちいいなあ。

ノリコさんは仕事に出かけていった。朝食をヒロシさんと一緒に食べる。

景色を撮影して帰ろうと思っていたら、ヒロシさんが車庫の上から撮影していいよと声をかけてくれた。


絶景だ。

紅葉が綺麗になってきてる。柿の木に朝日が当たりなんとも美しい。

そのうちヒロシさんが仕事を始める。

チェーンソーの目立て。

そして家の前の桑の木の切り株を切りだした。

運べるくらいの大きさにさらに切る。チェーンソー使いが素人とは違う。

そして車庫から薪を運ぶキャタピラの小さな荷車に乗ってやってきた。

後ろに薪を積んで、下の畑の薪置き場へ運ぶ。

ゆっくりと動くその車がなんともかわいい。


そのうち、息子の龍一くんが起きてきて、薪運びの手伝い始めた。

ヒロシさんは下の畑で薪のサイズに木を切る。

親子で一緒に働く。いいなあ。

撮影できてホント、嬉しかった。

夢中で撮影していると、お昼になった。

お昼ご飯もご馳走になり、越山家を後にした。


「また泊まりにおいでー」

帰り際にヒロシさんが言った。

嬉しかった。

下って日向畑に出ると、てっちゃんが外で水を汲んでいるのが見えた。

てっちゃんの家に寄ってみた。

また家の中の水が出なくなったとのこと。

外は違う水源なので、外で水を汲んでいるそうだ。

居間に上ってひとしきり話す。玄関がこざっぱりしていた。

病み上がりで少し元気がない感じだったけど、とにかく退院できてよかった。


てっちゃんの家を後にして、岩下の悦子さんの家に行こうと車を走らせた。

途中、チカオさんの家の庭先でヒロコさんが干し物をしているのが見えた。

寄ってみると、明日のマリーゴールドの染の準備をしていた。

チカオさんも家の周りで何か仕事をしていた。

撮影を許可してくれたので、キャメラと三脚を車から出し、撮影開始。

日が影ってきて、干したものをしまう。


そして家の中へ。

台所で大根、青梗菜をつける作業を見せてくれた。

「撮ってもいいよ。」とヒロコさんは言ってくれたが、ここは見学だけにした。


「夕ご飯食べていくか?」とヒロコさん。

明日も染めがあるし疲れるから無理しなくていいよと私は言った。

そして居間でヒロコブレンドのお茶をご馳走になった。

月がとっても綺麗だった。

関口家の前にある橋の上から月を撮影していた。

チカオさんが畑から帰ってきた。

そのロングを撮って、今日の撮影は終了。


宿舎に戻り、機材を家の中に入れ、風呂の支度をしてさぎり荘へ向かう。

温泉のあたたかさが体に沁みた。

疲れたので、夕食もさぎり荘で食べた。


体は疲れているが、いい撮影ができて嬉しかった。


信級日記 令和2年秋 vol.63



2020年10月26日 晴天

7:00起床。まだ体に疲れが残ってる感じ。ストレッチをする。

今晩は宮平のヒロシさんの家に泊まりに行く。

ヒロシさんの家は信級で一番初めに朝日が当たる家。

ワクワクする。


朝食。ご飯、味噌汁、りんご、ヨーグルト。

10:00 浅野家へ。浅野さんは事務仕事をしていた。

お産に備えて、今日、優美子さんのお母さんが福島から来てくれるそうだ。

いろいろ忙しそうなので、炭盆作りの撮影はまた次回にしようということになった。



昨日のガサガサ調査のことなど、お茶をいただきながらおしゃべり。

芋やお菓子、かまぼこなど、またいただいた。


そして外に出て、父へのプレゼンント用と自分用の炭盆をゆっくり時間をかけて選んだ。

送ってもらうことにした。


そしてかたつむり食堂へ。

去年の撮影を少しまとめたDVDを石坂さんに渡す。

みんなで見たかったけど、このご時世なので個々に見てもらうことになった。

昨日、チカオさんとヒロシさんと3人で岩本の先のダムの方へ松茸をとりに行ったそうだ。

「ものすごいキツイ山歩きで腰にきたわー」と石坂さん。


そして宿舎に戻る。

昼ごはん。ご飯、味噌汁、もらったかまぼこ。


信州新町へ食料の買いにいく。

帰りにさぎり荘で温泉に入る。


宿舎に戻り、泊まる支度をする。

16:00過ぎ、ヒロシさんの家へ。

初めて家の中へ入らせてもらう。

私の部屋は一番端の部屋。

廊下からの眺めがとてもいい。


居間で妹のノリコさんとヒロシさんが一緒に夕食をつくる。

マツタケご飯、ゼンマイの煮物、大根の煮物、大根おろしのなめ茸あえ、ナスの天ぷら。

美味しくてたくさん食べた。

そしていろんな話をした。

とにかく明るい越山家。

よくしゃべる。仲がいい。

「こんなもんだ」とヒロシさん。


ホント、楽しく話し、笑い、食べて飲んだ。


いやー、宮平最高!

越山家、楽しい♪



2021/01/18

信級日記 令和2年秋 vol.62


2020年10月25日 晴天

今日はゴミ焼却炉建設予定地付近の川の生物の調査。

7:00起床。ご飯を炊き、味噌汁を作る。

朝食。ご飯、味噌汁、りんご、ヨーグルト。

お昼のおにぎりをにぎる。

8:55 撮影の支度をしてメリーさんの家へ。息子のきゅうちゃんも張り切っていた。メリーさんの車に同情させてもらい、現地へ向かう。


さぎり荘の少し手前で車を止める。ここから少し下ったところに當信川が流れていた。

植野家、浅野家、メリーさんときゅうちゃん(加藤家)の3家族が集合。

先生は中村晃ニさん。

水中生物、地質などに詳しい方で、本業はグラフィックデザイナーとのこと。

人懐っこい笑顔が印象的な方だ。

川の淵の草のはえているところを足のつま先や踵を使ってガザガサして網に土ごと入れる。

だからガサガサ調査と呼んでいる。

そこにはメダカ、やご、ドジョウ、ウグイなどの生物が入ってくる。

それらの生物たちをいったんバケツに入れて、あとで生物ごとに水槽に仕分けしていく。

その後はまた川に戻す。

中村さんは、その川にどんな生き物がいるか、こうして地道に調査を続けている。

大概一人でやることが多いそう。今日は子供6人、大人5人もいて賑やかだ。

網、バケツ、水槽など道具は全て中村さんが揃えてくれていた。

中村さんがやり方をみんなに説明し、道具を持っていざ川へ。

子供らは走っていく。

もうすぐ出産する優美子さんも参加。川へ降りる道を転ばないようみんながサポート。

優美子さんは涼しい顔でとても楽しそう。


いつも通っている道路から少し下っただけなのに、なんかとてもいい感じの場所だった。

川幅はそれほどでもなく、水量もそんなに多くなので歩いて向こう岸に渡れる。

それぞれ思い思いの場所を見つけてガサガサを始めた。

イサ・カナはもう一人でどんどんガザガサできる。

きゅうちゃんはまだ小さいのでメリーさんと一緒にガサガサ。

もんなもう夢中でガサガサしてあみの中にいる生き物を発見して喜んでいた。

子供以上に大人たちが楽しんでいた。

「とれた、とれたー」

メダカ、ドジョウ、ヤゴ・・・いろんな生物がバケツに入っていった。

バケツを覗き込み、捕獲した生物をじっと見る。

名前がわからない生物がいると、中村先生に聞いてすぐに教えてもらえる。

稀少生物の「アカザ」も結構とれた。


「転がっている川の石には、よく見ると貝などの化石がゴロゴロあるよ。」

と中村さん。

ここは昔海だったのだ。


私も足元に注意しながら夢中で撮影をした。


ひとしきりガサガサをして、捕獲した生物をチェックする作業に入った。

子供らに囲まれながら、中村さんが手早く種類ごとに小さな水槽に入れていく。

そしてその種類ごとに解説。

カナタがスケッチをしていた。

これがまた特徴を捉えていてなかなか上手なのだ。

最後に種類、とれた数を記入して、川へ返した。


お昼になり、浅野家は仕事があるので帰っていった。

コースケは午後の調査も参加することにした。

大岡の道の駅でおやきなどを買い、犀川へ向かった。

ここもいつも通る道の脇を入ったところだ。

川沿いに桜並木。きっと春は綺麗なんだろうな。

少し歩き川に出ると真っ白い砂浜だった。

「わー、なんか観光地みたい。」

とみんなで盛り上がる。

犀川は川幅も広く、水量も流れもすごい。

なのでここは川の淵だけしかできない。

川の色が独特で深い緑色。

早速ガサガサを始めた。

犀川の方が生物がたくさん捕れた。種類も多かった。

「川の下流の方が養分が多いのでいろんな生物が多く生息しているんです。」

と中村さんが解説してくれた。

そしてまた捕獲した生物を水槽に仕分けして、種類、数など記録。

15:00今日のガサガサは終了。

「今度は信級の川でもやってみたいね」

と植野くんが言った。

そして植野家、加藤家2台の車で信級へ帰る。

植野くんの車に子どもらが乗り、メリーさんの車に香緒理さんが乗った。

さぎり荘から信級へ右折し山道に入る。

そこで子どもらは車を降り、走っていった。

メリーさんの車はゆっくりと後ろからついていく。

車はクネクネ道を上っていくのだけど、子どもらはショートカットして登っていく。

途中疲れて休んでも、車に戻らず走り出していった。

なんだか箱根駅伝のようだった。

そして植野家の前で先についたイサカナがゴールテープをはっていた。

なんだか感動的だった。





植野家の前の茂人さんの家にいうらちゃんといっちゃんが来ていた。

みんなで植野家のヤギの餌やり。

植野くん、結構立派なヤギ小屋を建てたんだなあ。

寒くなってきたので、植野家へ入り、みんなでお茶をいただく。

子どもらは、遊びに夢中。

そして晩御飯を植野家でいただくことになった。

ご飯、味噌汁、牛蒡などのかき揚げ、卵焼き・・・

みんなで食べるご飯はおいしかったー。

私は目一杯撮影してヘロヘロになった。

でも充実した楽しい一日だった。