令和元年10月5日
5:45 起床
一坪くんと二人で信級小学校、メイン通りの撮影。
柳屋さんは、宮平の上の方で音の録音。
戻って朝食の準備。
栃木からありちゃんがやってきた。5、6日と撮影のヘルプをしてくれる。
なんとも心強い援軍だ。
8:00 4人で朝食。
朝食後、4人で散歩。宮平の上の方へ歩いていく。
今日は夜の撮影があるので、昼間はなるべくゆるりと過ごそう。
お昼は昨日の余ったご飯を焼きおにぎりにして食べた。
「午後から、炭の火入れをします」
植野くんから連絡が入った。
13:45 植野くんの炭焼き小屋へ4人で撮影に向かう。
天気は上々。
炭焼き小屋の脇で植野くんの友人のアンナがアート作品を製作中だった。
彼女は美術大学の学生で、10月13日に当信神社でイベントを開催することになっている。
そのイベントでは植野くんが踊りをやるとのこと。それを撮影させてもらう予定でいる。
撮影は一坪くんと柳屋さんに任せられるので、私は全体を見渡すことができる。
道沿いで植野くんのお隣さんのシゲトさんが畑仕事をしていた。
「また来ましたー」とご挨拶して、ひとしきりおしゃべり。
火入れも終わり、植野くんが岩下の会所の人たちのところへ私たち撮影隊を連れて行ってくれた。岩下のお祭りの撮影をさせていただくので、その前にご挨拶に行った。
信級には岩下、柴原、坂井、中村、日向畑、岩本、宮平、宮之脇、林、栃ノ木などの集落がありその集落の代表のような人を会所と呼んでいるとのこと。
悦子さん、兼備(かねまさ)さん、和子さん。
「明日のお祭り、撮影させていただきます。よろしくお願いいたします。」とご挨拶。
みんなにこやかに対応してくれた。
そして当信神社へ。宮司の久保田さんにご挨拶。
代々この神社の宮司を務めてきたそうだ。とても陽気な方だった。
神社のこと、色々お話をしてくださった。
お祭りの神事も撮ってほしいとのことで、カメラマンだけ中に入って少し神事を撮ることになった。
宿舎に戻り、ご飯を手早くすませる。
19:30信級小学校へ。神楽の前日練習の撮影。
獅子が2つ、畳の上に置かれていた。
結構迫力があるものだ。
みんなそれぞれ準備。
西川さん親子が太鼓を締めていた。
浅野さん、加藤さんもやってきた。
タツミさん、ヒロシさん、師匠たちも揃った。
そして練習が始まった。
獅子 植野くん、加藤さん
笛 浅野さん、心一郎くん
太鼓 西川さん
西川さんは太鼓だけでなく唄も歌う。
師匠たちがずらっと並んで見守る中、弟子たちが一生懸命神楽を舞う。
時々師匠たちが指導をする。
一つひとつの動作には意味があるのだ。
独特の節回し、獅子の舞。
信級の神様に捧げる神楽。
ずっと昔から信級の人たちはこの神楽を神様に捧げてきたのだ。
その舞と唄を代々受け継いできたのか。
すごいことだなあと改めて思った。
神様と信級に暮らす人たちとの架け橋となるのが神楽なのかなと思った。
ここで暮らしたいと思って移住してきた若い人たちが、
この神楽を継いでいくこと。なんて素晴らしいことなのだろう。
西川さん、よく歌詞と節を覚えたなあ、と。
生半可なことじゃできない。
すごい。
息子の心ちゃんは笛がよく似合う。
似合うだけではなくて、うまい。
師匠にも褒められていた。
師匠たちも見本を見せてくれた。
やはり当たり前だけど違った。
素晴らしい。
獅子、笛、太鼓。
それぞれ決まった型がある。
でもやっていくうちに、うまい下手はあるけど、
その人のものになっていき個性がでてくるそうだ。
浅野さんの奥さんの由美子さんから聞いた話だ。
信級に来て初めて神楽を見た時、炭焼きの関口さんが獅子をやっていたそうだ。
その獅子に感動したそうだ。
きっと関口さんという人が表れた獅子だったんだろうと思う。
植野くん、加藤さん、浅野さん、心ちゃん、西川さんもきっと、それぞれそういう風になっていくんだろうなあ。
休憩時間には、日本酒がふるまわれた。
これは、神楽をする人たちを会所の人たちがもてなすという慣しなのだそう。
会所とは各地区の代表者のような人のこと。
撮影隊もいただいた。
私は神楽というものを見るのも初めてだったこともあって、なんだか感動した。
羨ましくもあった。
このように神楽を引き継いてやっているのは、この辺りでも信級だけになってしまったそうだ。その師匠たちも高齢になってきている。
「師匠たちの神楽を記録として撮ることができますよ。」
と話すと、
「じゃあ、もっとちゃんと練習しないとなあ。」
と師匠たち。
次の世代の人たちが学べるように、映像を残すことができたらと思う。
植野くんたちが学んでいる神楽。
まだ全てを教えてもらっているわけではないそうだ。
まだまだ教わっていないことがあるそうだ。
休憩の後も稽古は続いた。
22:00 終了。
宿舎に戻り、4人で話をする。
ありちゃん、先に就寝。
オープニング、エンディングなど、映画のイメージを3人で話す。
私にとってとても嬉しいことだった。
スタッフ撮影の醍醐味を味わった。
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