2019/06/16

信級日記 春 vol.5



令和元年5月25日

6:30 苗踏みの撮影。
ホワイトバランスがうまく調整できず、もう一度撮らなくては。



8:30 岩下の羽田富治男さんのお宅へ伺いました。
自宅から少し離れた今年収穫するわさび畑を見せていただきました。



黒いシートで覆われた畑の中に入らせてもらうと、
わさびの緑がなんとも清々しいビシッとした美しい畑でした。
羽田さんの人柄が表れているようです。

早速撮影させていただいたのですが、
なんとも自然な立ち振る舞い。
私も嬉しくなって撮りながら乗ってきました。



川沿いにあるもう一つのわさび畑も見せてくれました。
こちらは一年目のわさびで、さっき見たものより小さい丈です。



隣にブルーベリーの畑もあります。



ここに大きな枝ぶりのいい栗の木が一本すくっと立っています。
この木は羽田さんが17歳に時に植えたそうです。



そして家へ戻り、今度は家の隣にある畑に案内してくれました。
畑に行く途中に、羽田さんが炭を作る穴も見せてくれました。
冬にコタツの中に入れる炭を自分で焼いているそうです。



ブルーベリー畑でした。
とても大きな木になっていました。

畑を見させていただいて、羽田さんは日々作物の状態を見ながら
こまめに世話をしているのだなあと実感しました。

「お茶でも飲んでいくか?」
と羽田さん。



お家の中は、これまたビシッと掃除が行き届いていて
気持ちがいいったらありません。

奥さんの文子さんは、体の具合が悪く、あまり外に出ることがありません。
身の回りの世話は羽田さんがやっています。
文子さんは杖をつきながら私をにこやかに迎えてくれました。

羽田さんが自慢の美味しいお茶を入れてくれました。
羽田さんの亡くなったお母さんがお茶が好きな人で、静岡から取り寄せていたそうで、
今もそこから取り寄せているとのこと。
ほんと、美味しいお茶です。
羽田さんが作った筍の煮物もお茶受けに出してくれました。
これがまたいい味でした。

信級小学校に通っていた時の話、お二人の馴れ初めの話、
大工でバリバリやってた頃の話、わさびのこと、水のこと、
旧信級小学校のこれからのことなどなど、
いろいろな話をしてくれました。

信級は、昔は人がたくさんいて賑やかで、田んぼや畑に人の手がかけられていたので、
それはそれは美しい風景だったとのこと。
今の信級も私から見たら美しいと思うのですが、
羽田さんに言わせると、荒れていると言います。
昔の信級はどれだけ美しかったのだろう、見てみたかったなあ。

羽田さんは、畑に出ていても毎日決まった時間(10時と3時)に必ず家に戻って来て
お茶を飲むそうです。
こうして毎日、10時、3時と夫婦でお茶を飲みながら話をしているそうです。
なんてシアワセなことなのだろうと思います。

お話が面白いので、次回はインタビューさせてくださいとお願いしたら、
快諾してくれました。





羽田さんのお宅を後にし、天気もいいので、長者山へ行ってみることにしました。
神社のある宮平の方から上がっていって、林道をくねくねと登っていきます。
きっとここが水源なのだろうというところがありました。

昭和42年、子供たちのために信級小学校にプールをつくりました。
信級には水道は通っていません。それぞれが山から水を引いてきています。
プールの水はどうしたのでしょうか。
小学校の向かいの長者山の山腹の水源から2キロ、サイフォンの原理で水を引っ張ってきたのです。その作業は、集落の人たちが総出だったそうです。
そしてプールに水を貯めることができたのです。
その水はとても綺麗で、でもとても冷たくそんなにプールに入っていられなかったそうです。
小学生の時にそのプールに入ったことがある越山博さんが話していたことを思い出しました。




こんな高いところで、綺麗な水が湧いていて流れています。




飲んでみると、とても美味しい。
少し撮影もしました。



水源からもう少し上に上がっていくと、北アルプスの山々が見えてきました。
いい眺めです。



宮平をゆっくり走っていると、越山タキ子さんに出会いました。
少し立ち話をしました。



そして当信神社へ。



ここでも少し撮影しました。








16:00 植野家に戻り、遅い昼ごはんをいただく。





植野くんは土間に漆喰を塗っていました。
土間の壁が黒っぽいので、白い漆喰塗って明るくするそうです。

これも少し撮影させてもらいました。





羽田さんのお話を聞いていて、
映画とは別に、信級に暮らす人たちの話を記録していったらどうだろうかと思いました。
昔の信級の話、仕事の話、小学校の話、これからの信級のことなどなど。
そうすることで、これからの信級のために役立てたらいいなあと、ぼんやりと思いました。


























  

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